某じゃぱん

魚釣りと人間

人間:太鼓持ち

ダイの大冒険」ってアニメがあります。私が中学生くらいでしょうか。週刊少年ジャンプで連載されていて。主人公の勇者も、登場するモンスターもドラゴンクエストの世界観が背景に描かれています。面白かったともつまらなかったとも、あまり私の興味の対象ではありませんでした。

 

ダイの大冒険」のいわゆる「敵」モンスターに組織がありまして「魔王軍」と設定されています。この魔王軍が実に人間臭い。一代成り上がり企業みたい。

 

1番上に「大魔王バーン」様。いわゆる創業者本人ですね。

その下に何人かの幹部がいるのですが、そのトップが「ハドラー」様。現時点で最も勢いのある取締役です。

そして個性豊かな幹部たち。取締役と部長の皆さんです。

 

注目したいのは幹部の一人、「ザボエラ」様です。ハドラー様の太鼓持ちを全力で買って出て行動する、見るからに弱そうなキャラクター。絶対に憧れられる存在に慣れない、決して好かれないキャラクターです。

 

この「憧れる」要素も「好かれる」要素もないキャラクターになっている日本人多くないですか?

 

会社で偉い人に連なって行動して出世を目論む人。モテる男に連なって行動していい思いを目論む人。スポーツの上手い人に連なってエラぶっている人。などなど。

 

組織・集団があれば、必ずいるザボエラ的存在。日本人はその傾向が強い気がします。客観的に「キミ、ザボエラだね」って言われるまで当人は気づいていない。言われると傷付くし、ムカつくでしょう。だって自身もザボエラ嫌いだろうし。

 

「実力が足りない」からザボエラやって、「上の二人がいなくなった後の三番目に最上位に立つことを目標」にしているって、認識・公言しているならいいと思う。

 

でも、実力があるのにザボエラやっているとか馬鹿みたいですね?他人は見ています。株が下がりますよ。っていうか、多分身の丈以上のポストに既に就いています。ザボエラです。

 

 

ザボエラは『強者とは強い奴のことではない!戦いの場に最後まで立っていた奴のことよっ!』という名言を残しています。彼自身が役者不足であることを理解しているからこその言葉でしょう。

 

ザボエラ的な存在があってこそ、ハドラー様が出世するっていうのも事実であるし。能力・結果以外でポストに就いている人間が多い日本の企業では、自然な存在なんでしょう。