某じゃぱん

魚釣りと人間

人間:利他

日本では「風が吹いたら桶屋が儲かる」。英語では「butterfly effect」。関係のないところに因果関係があることを表す言葉。これって怖い。

 

「利他」って少し前によく耳にした言葉。「自分のために」ではなく「他人のために」。他人の幸福を願って行動することなんて、ビジネスのトレンドにもなっていた。

 

数年前、高校受験の勉強をしていたある女の子。成績的にとても厳しい目標に対し、塾の先生がつきっきりで一生懸命に指導。数ヶ月、個別の補習もしながら。入試直前まで努力し続け、「受かるかも」ってところまで追い込む。が、結果は不合格。本人は落ち込み塞ぎ込む。塾の先生も人目のないところで泣きじゃくる。そんな様子を思い出した。

 

この二人は受験勉強、厳しい目標に向かって頑張っている時点でとても「充実」していたんだと思う。結果、その充実が過剰になったため、不合格になったのではないか。

 

風の影響で儲かる桶屋、蝶の羽ばたきの影響で地球の裏側で起こる事件。そしてビジネスにおける利他的行動。どれも「バランスを取る」ことなのでは。

 

プラスが増えればマイナスも補填される。充実すればその分の反動が生まれるんじゃないかな。何もしなければいいとは思わないが、「過剰」は良い結果をもたらさないようだ。

 

熱狂すると脳から気持ちいい物質が出てくるようだが、人間のそんな傾向が期待しない結果を生み出しているのかもしれない。