北関東の内陸部。
群馬県の冬の名物「赤城おろし」。
山に大量の雪を降らせた季節風が、関東平野に向かって吹き下ろしてくる。
関東平野の山側の端っこ、群馬県の平野部と埼玉県北部の平野部に、この「赤城おろし」は毎日のように吹き荒れる。
寒い。
冬の澄んだ空。太陽が降り注ぐ快晴。
しかし「穏やか」ではない。
遠くに見える雲はなかなかのスピードで流れていき、目の前の電線は激しく揺れ続ける。太陽光で暖められた表面を、それ以上の早さ強さで冷ましていく風、風、風。
釣りになんか行けない。
風で釣りにならない。
素手で居ようもんならすぐに切られているような痛みを感じてきて、気が付いたら手が動かなくなる。
恨めしい…