某じゃぱん

魚釣りと人間

人間:退職代行で思うこと

入社2年目の若い社員が職場に来なくなりました。午前中から「退職代行」の何とかいう人から人事宛に電話があり、もう来ない旨を伝えられたそうです。

 

最近は「バックレ」ではなく、一応形式的にちゃんと退職するこんなケースが多いようですね。どこの会社もそうなのかなぁ?退職代行を使うと「ちゃんと辞めた」気になるものなのか。

 

退職代行って、頭のいい商売だね。法律職の人が考えついた商売だろうけど。きっかけは違うだろうけど、結果として現在は「気が弱い」人間が申し出ることのできない退職希望を叶えるって、「人助け」な商売になってる。しかも時勢から世代か、需要はあるんだろうね、同業多数で。

 

雇用形態の過渡期で賑わっているこの業種、きっと一時的なブームで終わると思っています。だって、この流れが加速すれば「雇用形態」自体の変化を起こすだろうから。

 

現在、退職代行を使っている多くは20代。これから社会の中核を担っていく世代が大半らしい。なんだかんだ「正社員雇用」が中心の現在、小学生の「将来なりたい職業」ランキングトップが「会社員」ってのもこの「正社員雇用」あってこそじゃないの?懲戒レベルの問題を起こさなければ雇用が守られる体制があってこそじゃないの?それを自分らで首を絞めるように退職代行なんて使って、いや、使わないと辞められない人が一定数いるにせよ、新参創出された業界に需要を与えて盛り上げてたら世の中の「雰囲気」だけじゃなく「法律」が変わっちゃうぞ、マジで。

 

選挙の度に「投票率」って出るじゃない?年代別の投票率も集計されているわけで、若者の投票率はいつも低いじゃない。希望は思っているだけじゃ採用されないよ。

多くの会社の経営陣は、なんだかんだ若者より年寄りの方が多いでしょ?奴らは「正」社員より「契約」社員や外部委託の方がコストもリスクも抑えられる、何とかならんかのう?って思ってる。先々の「人材」より目先の「財」を考えるよ。大抵は自分の会社じゃないし、自分はそこまで長くそこに居ないし。

 

立法が「正社員」の権利減らしたら二度と戻らないから。退職代行使って業界賑わして、業界に注目集めるより、退職するにしてももうちょっと多角的に考えた方がいいんじゃない?次は会社設立しない限り「中途採用」になるわけだし、採用する側もある程度調べるだろうから、退職代行はポジティブに捉えないだろうね。「信義則」に反さないって民法上の原則だし。

 

「嫌なものは嫌」でいいけど、自分にも社会にも良い行動って、一人称で考えているだけじゃできないからね。